オブジェクトの結合(に見るCubaseの頭の硬さ)

DAWで波形編集を進めていくとグリッドを無視して細切れになった無数のオブジェクト*1が散乱することになり、編集の妨げとなっていく。これらを結合し再構成することで編集能率を上げる。

Live編

LiveではCtrl + J「クリップの結合」で選択範囲を新規のクリップとして再生成する機能がある。これは選択範囲に含まれる空白部も含んで新規クリップを作成するため、小節の頭拍まで選択して結合すると後々の編集が楽になって非常に便利な機能だ。というか、軽快すぎてちょっと感動した。

Cubase

これはぜひCubaseでも出来るようにしたい。まずはイベントを選択してAlt + P、またはメニュー - オーディオから「イベントをパートにまとめる」で結合する。が、この状態ではアレンジビュー上から直接フェーダー書き込みなどの波形編集ができなくなる。然るにメニュー - オーディオから「選択範囲から独立ファイルを作成 (Bounce Selection)」を実行、これで新規オーディオイベントとして結合できる。矢印ツールで選択すると指定イベントの頭から最後まで、範囲選択ツールで範囲指定すれば空白を含んだイベントを作成できる。
よしよし、さっそくキーコマンドを登録してマクロを作成しよう……と思いきや、キーコンフィグに「選択範囲から独立ファイルを作成」の項が存在しない! 何故だ。 別名で登録されているのかと思ったがそれらしいものは見当たらず。どういうことだ……

水清無魚

言いたくないけど、Cubaseにはいちいち引っかかる事が多すぎる。勿論、少なくない部分で僕の知識不足に起因している*2のだろうが、それにしても。オブジェクトの結合ひとつ取ってみても、Liveなら「クリップの結合」という簡潔なメニューのワンコマンド、Cubaseでは「選択範囲から独立ファイルを作成」などという仰々しい名前*3のコマンドで2プロセスかかる。これから何万回使うか見当も付かないコマンドを毎回毎回マウス右クリック、メニューの奥深くをたどって……と考えるだけで暗鬱になる。ところどころ、設計が極端に几帳面で融通が利かない。かと思えばコンフィグメニューの欠落などという大ポカ。もう少し、ゆるくならないものでしょうか。

*1:アレンジビューのトラックに配置するオーディオやMIDIオブジェクトのことをCubaseでは「イベント」、Liveでは「クリップ」と呼称する。以降DAWに合わせて呼び分ける。

*2:それもまた「直感的でない」証左である。

*3:ローカライズの問題ではあるが。