平均律音階周波数対応表

Oct. 0 1 2 3 4 5 6 Key
C 32.7 65.4 130.8 261.6 523.3 1046.5 2093 C
C# 34.6 69.3 138.6 277.2 554.4 1108.7 2217.5 C#
D 36.7 73.4 146.8 293.7 587.3 1174.7 2349.3 D
D# 38.9 77.8 155.7 311.1 622.3 1244.5 2489 D#
E 41.2 82.4 164.8 329.6 659.3 1318.5 2637 E
F 43.7 87.3 174.6 349.2 698.5 1396.9 2793.8 F
F# 46.2 92.5 185 367 740 1480 2960 F#
G 49 98 196 392 784 1568 3136 G
G# 51.9 103.8 207.7 415.3 830.6 1661.2 3322.4 G#
A 55 110 220 440 880 1760 3520 A
A# 58.3 116.5 233.1 466.2 932.3 1864.6 3729.3 A#
B 61.7 123.8 246.9 493.9 987.8 1976 3951 B
Key 0 1 2 3 4 5 6 Oct.


この表は A3=440Hz とした平均律における音階と周波数の対応を示したものである。周波数は小数点第2位を四捨五入している。単位は Hz。各音程の周波数はオクターヴ0の基音周波数の(オクターヴナンバー+1)乗の関係にある。

周波数を使ってできること

88鍵盤ピアノの音域は A0〜C8、4弦ベースの最低音は E1 である。よって一般的なポピュラーミュージックの編成では有音程楽器の基音はおよそ 80Hz から下には含まれず、その帯域は主に振動や反射により構成される。ミキシング時に各パートへ挿すハイパスフィルタのカットオフ周波数は下限音域の基音周波数が一つの目安となる。
また、 ローパスフィルタにレゾナンスを強くかけると自己発振を起こせるが、このときカットオフ周波数に上記の基音周波数を設定するとソースに元来とは別の音程感を与えることができる。これを応用したフィルタによるフレージングやポルタメントも可能である。音階を作り出すのはオシレータだけではないのだ。
もっと荒っぽいところでは、キックなどの無音階楽器の超低音を EQ でブーストする替わりにブーストポイントの周波数のサイン波でサブベースを混ぜてやるという技がある。無い袖は振れぬ、ならば足すという考え方。本来キックに含まれない周波数を加える事で EQ の限界を超えた低音の量感調整が調整可能になる。打楽器の音は上から下にピッチベンドする特性を持っておりアタックから低音が鳴るまで時間差がある。そのためサブベースはキックより少し遅らせて鳴らしたほうがよりキックに溶けやすい。
このように周波数と音階の関係性を知っておくことで実現可能なアイディアは枚挙に暇がない。丸暗記せずとも、A3=440Hz という調律の基準値と、周波数とオクターヴは倍々ゲームというルールだけ理解しておけば簡単におおよその当たりをつけられる。